概要
弘信電子の2026年1~9月期は、売上高が前年同期比で微減した一方、親会社株主に帰属する純利益は2.17億元となり、139.24%増加した。同社の報告値では、演算力関連事業が売上高の47.53%を占めて最大の収益源となり、設備販売や演算力サービスに加えて、物理AI関連の事業にも取り組んでいる。
詳しいファクト
演算力事業が売上構成の首位に
弘信電子が10月21日に開示した2026年第3四半期報告では、1~9月期の売上高は55.01億元、親会社株主に帰属する純利益は2.17億元で、純利益は前年同期比139.24%増だった。演算力および関連事業の売上高は26.15億元で、全社売上高の47.53%を占め、最大の収益源となった。同社の報告値では、演算力事業の純利益は前年同期比123.13%増、FPC事業の純利益は830.93%増だった。
出典を確認 ↗設備販売からサービス・物理AIへ事業を拡張
1~9月期の演算力設備販売収入は21.04億元、演算力資源の総合サービス収入は5.10億元だった。弘信電子は無錫、厦門、汕頭などでToken工場の建設を進め、8月には燧弘華創と厦門移動がTokenの海外提供に関する初受注を実現した。物理AI分野では、弘信電子が燧弘華創の首席科学者・斉国君と燧弘智境を設立し、同社が主導する医薬品製造ロボット向け高品質データセット整備事業は、2026年江蘇省の重点事業リストに選ばれた。
出典を確認 ↗柔性電子の採算改善と資金の動き
柔性電子事業の1~9月期売上高は25.46億元で、主力事業の粗利益率は12.77%となり、前年同期から3.50ポイント上昇した。全社の総合粗利益率も14.27%で、前年同期比2.55ポイント上がった。同期間の営業活動によるキャッシュフローは3.76億元のマイナスで、会社は演算力サーバーの仕入れ前払い増加を主因として挙げた。資金調達活動によるキャッシュフローは19.76億元のプラスで、第三者割当増資、子会社の持分に関する資金調達、借入の増加などが要因とされた。
出典を確認 ↗独自観点のコメント
弘信電子の特徴は、従来のFPC製造と演算力事業を並行して持つ点にある。演算力設備の販売が現時点の収益を支え、総合サービスやToken工場運営、モデルサービス、物理AIへと事業範囲を広げている。単一の演算力サービス企業とは異なり、電子製造の工程・顧客基盤をAI関連の産業用途につなげようとする構成だ。
一方、1~9月期は演算力サーバーの前払い増加を背景に営業キャッシュフローがマイナスとなり、資金調達への依存も確認できる。したがって事業の進捗を評価する際は、売上構成の変化だけでなく、設備投資がサービス収入や利益、キャッシュフローにどう結び付いているかを分けて見る必要がある。物理AIについても、重点事業への選定は確認できるが、実際の導入規模や商業収入は本文に示されていない。
出典
- 一次情報 美通社 — 元記事を読む ↗