概要
All3は、建設現場向け四足歩行ロボット「Mantis」の第2世代を発表した。同社によると、階段昇降やねじ締めの自律動作を実演しており、初の実建設プロジェクトへの投入は2027年初頭を予定している。
詳しいファクト
機体仕様と実演内容
All3が発表したMantis第2世代は、作業アームを除く重量が135kgで、歩行中に最大100kgを運ぶ設計。同社公表値では、車体幅は狭い姿勢で750mmとなり、標準的な出入口を通過できるほか、作業時には安定性を高める広い姿勢に切り替わる。六軸アームの現行リーチは約1.8mで、ねじ締めヘッドや真空グリッパーなどを交換して取り付けられる。
出典を確認 ↗自律作業と制御・安全
All3は、45kgの作業アームを装着した状態での階段昇降と、作業者が介入せずに構造用ねじの位置を特定して締める動作を実演したと説明する。ねじ締めの反復実演では、試験用の穴8カ所すべてでねじを見つけて締結し、工具先端の位置合わせ誤差は0.5mmに達したとしているが、これは信頼性率の測定値ではない。同社によると、歩行制御・計画・認識には学習型システムを用い、力制御や減衰、緊急停止は1,000Hzで動く決定論的な下位制御系が担う。安全性評価は継続中。
出典を確認 ↗建設工程への展開計画
All3は、Mantisを設計支援AI「RTA(Real Time Architecture)」と、特注建材を生産するロボット工場と組み合わせた建設システムの一部と位置付ける。ソフトウェアで作成した建物モデルを工場での部材製造と現場でのロボット組み立てに連携させる構想で、68種類の建設作業を対象に設計しているが、同社はこの数を実証済み機能数とはしていない。2個の交換式バッテリーを備え、初の実建設プロジェクトへの投入を2027年初頭に予定する。
出典を確認 ↗資金調達と複数ロボット開発
All3は2026年4月、RTP Globalが主導し、SuperSeed、Begin Capital、s16vc、VNV Globalが参加する2,500万ドルのシード資金を調達した。資金はロンドンとベオグラードでの研究開発、およびドイツで計画する初期商用案件へのロボット導入に充てる。同社は9月にWALTER GROUPの企業投資部門WaVe-Xが戦略投資家として加わったと説明している。また、8月に始まった12カ月のInnovate UK助成プログラムでは、複数台の協調、バッテリーの自動交換、デジタル建物モデルに基づく作業完了確認に取り組む。
出典を確認 ↗独自観点のコメント
【機体単体から建設工程全体へ】 Mantisの特徴は、四足歩行機体の仕様だけでなく、設計ソフト、建材製造、現場組み立てをつなぐ構想にある。個別作業を行うロボットの販売にとどまらず、デジタル建物モデルを工程間の共通情報として使う点が、All3の事業戦略上の違いとなる。
一方、68作業は設計対象の範囲であって、実証済みの能力数ではない。ねじ締めの8カ所成功も反復実演の結果であり、稼働率や長期的な現場性能を示すものではない。安全性評価が進行中で、複数台協調や自動充電も開発段階にあるため、現時点では商用現場での実績より、統合システムを構築するための技術・運用検証が焦点といえる。
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出典
- 媒体記事 Korthos — 元記事を読む ↗