概要
ABBロボティクスは2026年10月13日、第26回中国国際工業博覧会で、ロボットの模倣学習やAIビジョンを含む物理AI関連技術を実演した。精密製造向けのIRB 1700シリーズを世界初公開し、中国市場向けのIRB 6720 Lite+やPoWaシリーズの新型も披露した。
詳しいファクト
模倣学習とAIビジョンの実演
ABBロボティクスは2026年10月13日、上海で開かれた第26回中国国際工業博覧会で、GoFa協働ロボットによるコーヒーのハンドドリップ作業を実演した。ロボットは人の動作を観察して注水の軌跡や手順を学び、エージェントAIが作業を実行可能な動作列に組み立てる構成だった。OmniCore EyeMotionは物体認識・位置特定と場面の意味理解に使われ、AIによる経路計画も組み合わせた。
出典を確認 ↗ソフトウェアと調整時間に関する発表
同社はRobotStudio HyperRealityについて、合成データの生成精度が最大99%に達すると説明し、仮想環境での生産シナリオ検証を可能にするとした。また、RobotStudioにモデルコンテキストプロトコル(MCP)を導入し、外部AIエージェントからソフトウェアを利用できるようにする計画を示した。OmniCore EyeMotionとAI Robot Trainerについては、AIビジョンの導入期間を数カ月から数日に短縮し、現場調整時間を最大90%、生産タクトタイムを最大50%短縮できると発表した。これらの性能値はABBの発表値である。
出典を確認 ↗新型ロボットと中国市場向け製品
ABBロボティクスはIRB 1700とIRB 1700IDを世界初公開した。両機種は6~12kgの可搬重量を持つ5仕様で、同社は同クラス製品比で生産タクトタイムを最大20%向上させ、繰り返し経路精度を0.03mmと説明した。プログラミング用のE-Deviceも発表し、利用者自身のPCやタブレットでOmniCoreコントローラー搭載の産業用ロボットと協働ロボットを操作・プログラミングできるとした。中国市場向けにはIRB 6720 Lite+を中国初公開し、PoWa協働ロボットシリーズに可搬重量7kgのモデルを追加した。
出典を確認 ↗独自観点のコメント
分析:学習と導入支援を一体化する製品構成 今回の展示では、ロボット本体だけでなく、シミュレーション、合成データ、AIビジョン、模倣学習をつないだ導入環境が示された。ABBが強調するのは、個別作業の自動化にとどまらず、現場の変化に合わせて教示や調整にかかる負担を減らす方向性だ。発表された短縮率などは同社の説明値であり、実際の効果は工程や運用条件ごとに確認が必要となる。
中国市場向け製品の追加と、外部AIエージェントとの接続構想は、地域の顧客要件への対応とソフトウェア基盤の拡張を並行して進める動きといえる。ロボットのラインアップ拡充に加え、既存のエンジニアリング環境を外部ツールにも開く点が、ハードウェア中心の製品展開との違いとなる。
出典
- 一次情報 美通社 — 元記事を読む ↗