Summary

EverProX Technologies Munich GmbH傘下のブランドSilicon Lineは、SerDesチップセット「MSDL 20G」を発表した。最大2本の10GbpsリンクでMIPI D-PHYデータを伝送でき、初期顧客向けサンプルと評価キットの提供を始めている。

Detailed facts

2本の10Gbpsリンクに対応するチップセット

Silicon Lineは2026年9月23日、MSDL 20Gシリーズの初製品を発表した。チップセットはSL8582xシリアライザーとSL8581xデシリアライザーで構成され、2本のシリアルリンクを使って最大2系統のMIPI D-PHYデータを同時に伝送する。各リンクの速度は最大10Gbpsで、光ファイバーまたは差動銅線で接続できる。

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伝送距離と電力の公表仕様

Silicon Lineの公表仕様では、光ファイバー接続の伝送距離は数十メートル、差動銅線は最長2メートルである。サイドバンドSerDesを除くリンク消費電力は、光学モードが71mW、電気モードが87mWとされる。内訳の典型値は、光学モードでシリアライザー17mW、デシリアライザー54mW、電気モードでそれぞれ27mWと60mWである。

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サンプルと評価キットを提供

MSDL 20Gは初期顧客向けサンプルの提供段階にあり、裸ダイと4mm×4mmのμBGA-78パッケージを選べる。リンク検証用の評価キットも提供されている。製品はAR/VR、医療内視鏡、ロボット、マシンビジョン、ドローンなどの視覚システムを用途として掲げ、I²C、GPIO、デジタル音声、SPI制御信号、センサー用クロックの伝送にも対応する。

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独自観点のコメント

### 光接続と電気接続を選べるカメラ向けインターコネクト

本製品の特徴は、カメラの映像データをまとめて送るSerDesと、光ファイバー・差動銅線の両方に対応する接続設計を組み合わせた点にある。従来の銅線接続で距離や電磁干渉が課題となるシステムでは、光ファイバーを選択肢にできる。一方、短距離では差動銅線も使えるため、用途に応じて配線方式を選べる構成だ。

公表値はサイドバンドSerDesを含まないため、実機でのシステム全体の消費電力を評価する際には、制御信号などを含む構成で確認する必要がある。初期顧客向けサンプルと評価キットの提供は、実装前のリンク検証に進める段階を示す。現時点で確認できるのは仕様と評価環境の提供であり、量産採用や実運用の実績は示されていない。

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